皮膚

梅雨から夏にかけて水虫に注意

白癬は皮膚糸状菌という真菌(カビ)によって生ずる感染症です。
代表的なものは足に生ずる白癬で、足白癬と命名されていますが、俗称として水虫とも呼ばれます。股にできるのは股部白癬で、俗にインキンタムシとも言われます。また髪の毛に白癬菌が感染したものは頭部白癬で、俗にシラクモと呼ばれます。また爪に感染したものは爪白癬、手に感染したものは手白癬と言われます。また股以外の体に生じた白癬は体部白癬と呼ばれ、俗にゼニタムシとも言われます。
温泉場や銭湯、あるいは足白癬患者がいる家庭の足拭きマットには、ほぼ100%白癬菌が存在します。入浴後にそのようなマットを利用すると、白癬菌が足に付着します。そのまま素足でいれば、足が乾燥し、足に付着した白癬菌は剥がれ落ちますが、白癬菌を付着したまま、靴下・靴を履き続けると、長時間白癬菌が足に付着して足白癬になってしまいます。そして足白癬になった人が、今度は家庭内の足白癬の感染源になり、家庭内の畳、床、スリッパなどに白癬菌をばらまくことになります。そうすると同居している足白癬でない人もやがて足白癬になってしまう可能性がでてきます。
家庭内に白癬患者がいる場合、長い間同居していれば、足白癬になる可能性はかなり高くなりますので、家庭内の足白癬患者や爪白癬患者を治すことが最優先課題です。家族内感染を防ぐためには、スリッパやサンダルの共有は避けるとか、足ふきマットは別にするなど、様々なことがあります。以下のQ&Aを参考にすれば、足白癬になることをある程度防ぐことができます。
「足の指の間や足の裏がかゆい」、「足の指の間がふやけて白くなったり、ジュクジュクする」、「足の指の間や足の裏の皮が剥ける」「足の裏に小さい水疱ができる」などの症状が毎年夏になると生じ、秋になると自然に治るというエピソードがある場合は、足白癬の可能性が高くなります。
梅雨時期から夏にかけて注意が必要です。症状がある場合にはそのままにせず、医療機関に受診しましょう。

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