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熱中症の症状と対策|過去最多ペースの搬送者・死者も発生。命を守る行動を

2025年の夏は命に関わる危険な暑さです

 

2025年の夏、熱中症による救急搬送者数は過去最多のペースで推移しており、残念ながら死亡例も報告されています。この記事では、最新のデータに基づき、熱中症の危険な症状、今日からできる具体的な予防策、そして万が一の際の正しい応急処置について、誰にでも分かりやすく解説します。ご自身と大切な人の命を守るために、ぜひ最後までお読みください。


 

2025年、熱中症の危険な現状

 

今年の夏は、単なる「暑い夏」ではありません。総務省消防庁の発表によると、熱中症をめぐる状況は極めて深刻です。

  • 過去最多の救急搬送者数:2025年6月の救急搬送者数は17,229人と、6月としては過去最多を記録しました。
  • 死亡者も発生:同月、全国で26人の方が熱中症により尊い命を落とされています。

7月に入ってもこの傾向は続いており、これからが夏本番。これまで以上の厳重な警戒が必須です。特に、搬送者の約6割を占める65歳以上の高齢者の方、そして乳幼児や持病をお持ちの方は、より一層の注意が求められます。

 

あなたや家族は大丈夫?熱中症の危険なサイン

 

「なんだか体調が悪い…」その不調、熱中症かもしれません。症状は重症度によって3つの段階に分かれます。ご自身や周りの人に当てはまる症状がないか、今すぐチェックしてください。

 

【レベル1:軽度】現場での応急処置が必要なサイン

 

  • めまい、立ちくらみ
  • 顔がほてる
  • 筋肉痛、手足のしびれ、こむら返り
  • 汗が止まらない

 

【レベル2:中等度】すぐに医療機関の受診を検討すべきサイン

 

  • 頭痛
  • 吐き気、嘔吐
  • 体がだるい(倦怠感)、力が入らない
  • 集中力や判断力の低下

 

【レベル3:重度】ためらわず救急車を!命の危険があるサイン

 

  • 意識がない、呼びかけへの返事や言動がおかしい
  • けいれんを起こす
  • 体を触ると非常に熱い
  • 自力で水が飲めない

特に「意識がおかしい」場合は、命の危険が迫っています。すぐに救急車(119番)を呼んでください。

 

【今日からできる】命を守る熱中症の予防策5選

 

熱中症は、正しい知識で予防できる病気です。以下の5つの対策を徹底しましょう。

1. エアコンをためらわず、室内を涼しく保つ 室内でも熱中症は発症します。「もったいない」と思わず、室温が28℃を超える前にエアコンを使いましょう。扇風機やサーキュレーターの併用、遮光カーテンの活用も効果的です。

2. のどが渇く前に「こまめな水分補給」 のどの渇きは、すでに水分不足のサインです。1日1.5リットルを目安に、時間を決めて水分を摂りましょう。

3. 暑い時間帯の外出を避ける 日中の最も気温が高くなる時間帯(午前10時〜午後3時頃)の不要不急の外出は避けましょう。外出が必要な場合は、日傘や帽子を活用し、こまめに日陰や涼しい建物で休憩してください。

4. 涼しい服装を心がける 吸湿性・速乾性に優れた素材の服を選び、体を締め付けない、風通しの良いデザインのものを着用しましょう。

5. 周りの人と声をかけあう 一人暮らしの高齢者の方や、小さなお子さんのいるご家庭は特に注意が必要です。家族やご近所同士で「お変わりないですか?」「水分摂っていますか?」と声をかけあい、地域全体で見守りましょう。

 

もし熱中症になってしまったら?正しい応急処置と受診の目安

 

自分や周りの人が熱中症かもしれないと思ったら、慌てずに行動してください。

  1. 涼しい場所へ避難:すぐにエアコンの効いた室内や、風通しの良い日陰に移動します。
  2. 体を冷やす:衣服をゆるめ、濡らしたタオルやハンカチで首の付け根、脇の下、足の付け根などを冷やします。うちわや扇風機で風を送るのも有効です。
  3. 水分・塩分を補給:意識がはっきりしている場合は、経口補水液やスポーツドリンクを少しずつ飲ませます。

応急処置をしても症状が改善しない場合や、自力で水が飲めない、意識がおかしい場合は、ためらわずに救急車を呼んでください。

 

まとめ:熱中症対策は「やりすぎ」くらいがちょうどいい

 

2025年の夏は、命を守るための特別な対策が必要です。「自分は大丈夫」という油断が、最も危険です。 今回ご紹介した症状や対策を参考に、ご自身と大切な家族、そして地域の人々を守る行動をお願いいたします。体調に少しでも不安を感じたら、決して我慢せず、医療機関にご相談ください。

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