閉経を挟んだ10年ほどの期間を更年期と呼び、この時期にホルモンバランスの変化からほてりやのぼせ、情緒不安定などの症状があらわれる状態を更年期障害といいます。症状は大きく分けて血管運動神経障害(ほてり、のぼせ、異常発汗、動悸、高血圧、低血圧、手足の冷えなど)と精神神経障害(頭痛、めまい、立ちくらみ、不眠、耳鳴り、不安感、イライラ、気力減退、抑うつ、記憶力低下など)にわけられますが症状が多彩で個人差が多いのも特徴です。
検査では異常が見つからないけれど多彩な自覚症状があらわれる「不定愁訴(ふていしゅうそ)」は漢方薬の得意分野の一つです。
漢方治療もご相談ください
更年期障害
生理痛・生理による腹痛
生理期間中に、子宮が強く収縮する事で下腹部を中心にした激しい痛みが起こります。ひどい場合は鎮痛剤を飲まないと日常生活が困難となり、腰痛などを伴うこともあります。また、頭痛、胃痛、吐き気、めまい、精神的不安定なども起こすこともあり、日常生活に支障をきたします。特に病気がないのに生理痛が重いケースでは体の冷えにより血行不良が起こっていたり、ストレスが悪化の要因となっていることもあります。
漢方薬は冷えやイライラなど痛みの原因や体質によって使い分けることで生理に伴う腹痛や腰痛を改善します。
生理前のお悩み
生理が始まる3~10日前からイライラ、ヒステリー、気分の落ち込み、むくみ、吐き気、過食、めまい、腹痛、肩こり、便秘、眠気、胸の張りなど不快な症状でお困りの女性も多いのではないでしょうか。これは排卵後に女性ホルモンが変動するためです。生理前から開始時までは血液の流れが滞りやすくまた、ストレスなどがの要因が重なると様々な不調がおこりやすいとされています。
漢方薬ではそれぞれの原因や症状にあわせてご選択いただくことでこの様な不快な症状を改善することができます。
冷え
「冷え症」の原因には、代謝の低下や血行不良、体内の水分バランスの乱れなどが挙げられます。また、外からの冷やす刺激も原因となり、薄着のファッション、効きすぎたクーラー、不摂生な食生活に過度なダイエットなどにより代謝の低下を引き起こしていることも考えられます。
西洋薬には「冷え」そのものを治す薬は存在しません。漢方薬は血行不良を改善し、体内の水分バランスを調節することで冷えの症状を改善します。
足の攣り
足がつるとは筋肉が急にけいれんして痛みを伴う状態のことで健康な人でも起こる現象です。特に夏季の過激な運動時、発汗・下痢などの一過性にみられる脱水が原因です。しかし、頻回にみられるものは糖尿病、慢性肝疾患、血液透析例などが疑われ、高齢者では不眠・不安の原因ともなり生活の質が著しく悪化します。
漢方薬の中には筋肉の急激なけいれんを抑える効果のある処方があり足がつった時にお役立て頂けます。
めまい
一言でめまいといっても、軽い立ちくらみから天井や壁がぐるぐる回るような回転性のめまい、ふわふわ感やふらつきのある浮動性のめまいなど様々な症状があります。西洋医学では耳や脳の異常から起こるとされ、体の平衡や聴力、頭部CTなどの検査によって病気を突き止めます。
漢方医学ではめまいは体内の水分バランスの乱れや血行不良、ストレスによって引き起こされると考えます。原因や付随する症状によって漢方薬を選択することでめまいを改善することができます。