泌尿器の病気

赤い尿(血尿が出たら)

血尿が出たら

赤い尿(血尿)がでたら(肉眼的血尿)

尿の中に1ml以上の血液が混じると、肉眼的血尿になります。血のかたまりが混じることもあります。血尿は自然に止まってしまうことも多いのですが、重大な病気のサインである可能性が高いので、必ず泌尿器科を受診しましょう。
◆肉眼的血尿なのに症状がない場合
・膀胱がんなどの尿路上皮がん
・腎臓がんや前立腺がん
・尿管結石症
・急性進行性腎炎    などの疾患が考えられます。
◆排尿痛、頻尿などがある場合
・急性膀胱炎(ほとんどが女性です)
◆急激な背中の痛みや腹痛を伴う場合
・尿管結石症
◆どんな検査をするの?
①まず、尿沈渣といって赤血球や白血球、円柱などを顕微鏡で観察します。
②超音波検査で腎臓や膀胱の異常がないか調べます。
③膀胱ファイバースコピーで膀胱内に出血源があるかどうか調べます。
④レントゲン検査で結石の確認を行います。
⑤尿細胞診といって、尿中の悪性細胞の有無を調べます。

検診で血尿と言われたら

検診で血尿といわれたら

尿の色は変わりないのに、健診で尿潜血を指摘されることがあります。これを顕微鏡的血尿(目に見えない血尿)といいます。自覚症状がないから大丈夫というわけではありません。健康な人には血尿は認められません。血尿は体のどこかに異常があるいうサインなのです。泌尿器科受診をお勧めします。
◆考えられる疾患
・腎炎(急性腎炎・急速進行性腎炎・慢性腎炎など)
・尿路のがん(膀胱がん・尿管がん・腎盂がんなど)
・尿管結石症
・若年者の場合は先天性の疾患が見つかることもあります。
◆どんな検査をするの?
①まず、尿沈渣といって赤血球や白血球、円柱などを顕微鏡で観察します。
②超音波検査で腎や膀胱の異常がないか調べます。
③尿細胞診といって、尿中の悪性細胞の有無を調べます。
更に血液検査やレントゲン検査、内視鏡検査が必要な場合もあります。

前立腺肥大症

前立腺肥大症

前立腺は膀胱の下にあり尿道を取り囲むようにして存在しています。  男性にしかなく、成人では精液を作っています。この前立腺は年齢と共に変化していきます。大きくなったり、前立腺の筋肉が過剰に収縮したりして、尿道が圧迫されるようになると排尿に不具合が出てきます。このような状態を前立腺肥大症といいます。名前からすると前立腺が大きくなるだけと思われがちですが、大きくなくとも前立腺の筋肉が過緊張することで排尿に不具合を起こせば前立腺肥大症となります。

55歳以上の5人に1人が悩む病気
前立腺肥大症に悩む人の数は、年齢が高くなるにつれて増えています。増え始めるのは50歳を過ぎてから。統計によれば、55歳以上の男性の2割、5人に1人は前立腺肥大の症状があることがわかっています。
前立腺肥大症の症状
前立腺肥大の症状は、具体的には次の7つがあげられます。
・排尿後、まだ尿が残っている感じがする(残尿感)
・トイレが近い(頻尿)
・尿が途中で途切れる(尿線途絶)
・急に、尿意をもよおし、もれそうで我慢できない(尿意切迫感)
・尿の勢いが弱い(尿勢低下)
・おなかに力を入れないと尿が出ない(腹圧排尿)
・夜中に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)

診断と治療
排尿で気になることがある場合、受診して下さい。  まず問診でどんな症状で困っているかを伺います。自覚症状の程度が判ったら、前立腺や膀胱、尿道の状態を調べるための検査を行います。排尿障害があるからといって、必ずしも前立腺肥大症とは限りませんから、他の病気の可能性も含めて、尿検査、超音波検査、血液検査などを行います。さらに詳しく調べるために直腸診、経直腸エコーをすることもあります。 お薬による治療が主体ですが、病状によっては手術やその他の治療法をすることもあります。

膀胱炎

膀胱炎

排尿痛・残尿感・下腹部痛・血尿などが主な症状で、女性に圧倒的に多い疾患です。
一番多いのが急性単純性膀胱炎です。
抗生物質の内服にて、5~7日間くらいで治癒してしまうものですが、中には再発を繰り返したり、難治性で慢性化するものもあります。
慢性化や再発を繰り返す場合には、原因となる疾患(神経因性膀胱、膀胱結石、膀胱腫瘍など)がある事もありますので、気になる症状がある場合にはご相談下さい。